床、壁、天井の内の、床の重要性について。

設計の眼003

 床、壁、天井の内、床は私たちに取って特別な位置を占めています。理由は、壁や天井とは異なり、いつも体が(つまり足が)触れているからです。無意識のうちでも私たちは足から感じた床の質感を感じ続けています。床の影響から逃げることは出来ません。私たちの皮膚感覚は、誰でも本物と偽物を感じ分ける能力があります。どんなに本物に似せてつくられたものでも本物にはかないません。

つくばの家
つくばの家

 同じポイントで言えば、次に重要なのは壁です。容易に手で、あるいは体で触れる機会が多い、ということです。私たちに取って、壁は視界に入る単なる景色にとどまりません。実際には触れなくても触れることの可能な位置にある壁に、私たちは、その良い素材感を求めます。

 可能な限り、本物の素材で造りたいものです。

横手の家
横手の家